BCLラジオの最高峰の一台 パナソニック RF-B30 ショップ

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BCLブームが限られたマニアの為の物になり、一般の興味がステレオラジカセに移行していった時期もソニーとナショナルはマニア向けの超高性能機を発売していました。そんな中で81年にBCL用としては最高峰と思われるソニーのICF-6800がデジタル表示の周波数直読を実現、其れに少し遅れる形で此方は何とSWの周波数を1Mhzずつ29バンドに区切り、AM、FMを加えた31バンドのデジタルレシーバーとしてRF-B30が発売されます。価格は¥59800、ICF-6800が¥79800でしたから、それよりは相当に安く、使い勝手も良いので、これはこれで非常に良く出来た超高性能BCLラジオです。ソニーとの大きな違いは、この機能と大きさにも拘らず、RF-B30はストラップを付けて持ち運びが可能である事。その為かと思いますが、全ての操作系とスピーカーまでがトップパネルに集中しています。デザイン的には良くまとまっていますが、ソニーの方が使い勝手は兎も角、マニア心をくすぐる精密感に溢れていて、小生はソニーに軍配を挙げます。其れよりもスピーカーを前面に持ってくることに拘った為か、スピーカーの口径が92mmしか無く、トーンコントロールも高音、低音を一個のツマミで調整する簡素なタイプで高級機としては寂しい。更に音質も余り良いとは言えません。ソニーのICF-6800には勿論、同じパナの格下のモデルと比べても音としては劣る感じです。この為、小生が常々バイブルとして使わせて頂いている三才ブックスのBCLラジオカタログ誌では本機を「アナログからデジタルへの過渡期に生まれた名機」としていますが、名機の表現には?を付けざるを得ません。この辺りは、競合機のICF-6800に比べての流通数が少なく、相場も低めであることから、マニアは結構厳しく見ているという印象を受けます。この個体は、多少の汚れやデジタル表示の不安定さ、ボリュームのガリ等が有りましたが、整備、クリーニング後は問題は無い様です。可也状態は良く、機能的にもOKですが、唯一向かって右奥底面のゴム脚がなくなっており、適当なプラスチックカバーで代用しています。脚としての機能には問題は有りません。テスト用電池8本、貴重な取説をお付けします。平易に書かれていますが、BCLを一から始めるには充分な内容で、このモデルを充分使いこなせます。

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